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KotlinプロジェクトをTravis CIで回し、カバレッジをCoverallsで見る

github.com


Travis CIを回していたのですが、Kotlinでカバレッジを取ることができそうだったのでどうせならCoverallsで見られるようにしようと試行錯誤した記録です(結果だけまとめますが)。

Travis CI

まずTravis CIは簡単なのでざっくりと説明しますが、私は次のように「.travis.yml」ファイルを作成しました。sudoとかいるのか正直あまり良くわかっていませんが、こんな感じに書いています。

language: java
sudo: false
jdk:
    - oraclejdk7
script:
    - ./gradlew test

GitHubにpushする前にTravis CIの方でCIを回したいプロジェクトを選択します。

f:id:webarata:20151118021236p:plain

そして、GitHubにそのプロジェクトをpushすると自動的にTravis CIで指定したコマンドが動きます。

テストが通りうまく行けば次のように緑の画面になります。

f:id:webarata:20151118021406p:plain

また、よくGitHubにはってある次のようなバッチも

f:id:webarata:20151118021528p:plain

次の場所をクリックしてMarkdownを選択することで簡単に作ることができます。

f:id:webarata:20151118022029p:plain

Travis CIはこんな感じでできます。

Coveralls

Coverallsは少し苦労しました。基本的にはJaCoCoでカバレッジのレポートを作成し、それをCoverallsに送るだけになりますがいろいろとハマりどころがありました。

まずローカル環境でカバレッジを取ります。カバレッジにはJaCoCoを用いました。JaCoCoのGradleの設定は次の通りになります。

apply plugin: 'jacoco'

jacocoTestReport {
  reports {
    xml.enabled true
    csv.enabled false
    html.enabled true
  }
}

この設定の場合、XMLとHTMLでカバレッジの結果を出力します。設定後、

$ ./gradlew test jacocoTestReport

とすると、テストとカバレッジのレポートが作成されます。JaCoCOは必ずtestの後か、testと一緒に行ってください。

ここで、実は少しハマったのですが、JaCoCOのタスクがSKIPPEDとなりカバレッジレポートが作成されないことがありました。わたしの場合には、buildディレクトリーを削除することで無事動作するようになりました。

さて、次にCoverallsの設定になりますが、設定する際にはCoverallsでトークンを取得する必要があります。まずは、カバレッジを見たいプロジェクトを設定します。

f:id:webarata:20151118023715p:plain

そうすると、次のような画面になりトークンが表示されます(写真ではぼかしています)。

f:id:webarata:20151118024033p:plain

このトークンの設定を先に行います。このトークンはGitHub上にアップしないとCoverallsが動きませんが、だれでもトークンを見ることができる状況になってしまいます。それを防ぐためにTravisツールを用いてトークンを暗号化します。

これに関しては
次のサイトを参考にしました。

qiita.com

まずtravisのモジュールをダウンロードします。

$ sudo gem install travis

そして、このツールを用いてトークンを暗号化します。

$ travis encrypt COVERALLS_TOKEN=トークンをここに書く

そうすると標準出力にずらっと次のように暗号化された文字列が表示されます。

  secure: "Gj9nNmjtg8Zk /* 省略 */ F/0="

この文字列を複写して「.coveralls.yml」ファイルを作成します。secureの項目に作成した暗号化文字列をコピーします。

env:
  global:
    - secure: Gj9nNmjtg8Zk /* 省略 */ F/0=

最後に、JaCoCoのレポートをCoverallsに送信するためのGradleのモジュールを導入します。build.gradleを抜粋します。

buildscript {
    ext.kotlin_version = '1.0.0-beta-2423'
    repositories {
        mavenCentral()
    }
    dependencies {
        classpath "org.jetbrains.kotlin:kotlin-gradle-plugin:$kotlin_version"
        classpath 'org.kt3k.gradle.plugin:coveralls-gradle-plugin:2.4.0'
    }
}

apply plugin: 'com.github.kt3k.coveralls'

coveralls {
  sourceDirs = files(sourceSets.main.allSource.srcDirs).files.absolutePath
}

重要なのは最後の3行の設定で、これがないとソースファイルが無いぞ!的なエラーで怒られます。

これで、最後に「.travis.yml」の設定をしてGItHubにpushすると終了になります。

language: java
sudo: false
jdk:
    - oraclejdk7
script:
    - ./gradlew test

after_success:
    - ./gradlew jacocoTestReport coveralls

今回はafter_successでカバレッジ作成、Coverallsに送信をしています。

成功すると次のような感じにカバレッジのレポートを見ることができます。

f:id:webarata:20151118025305p:plain

Travis CIと同様に次の場所をクリックすることでバッチ用のMarkdownを取得できます。

f:id:webarata:20151118025449p:plain

おまけ

今回、Coverallsへのレポートの送信がうまくいかず何度もGitHubにpushしまくったのですが、最後の方にローカルでCoverallsに送信する方法がわかり、それで行っていました。

参考にしたのは次のサイトです。

http://ksoichiro.blogspot.jp/2014/05/androidgradle-jacoco.html

例を挙げると、次のようなコマンドでできます。

COVERALLS_REPO_TOKEN=トークン ./gradlew coveralls

まとめ

疲れた。